傷病手当金をもらうための条件・もらえる期間、退職後も継続して受給する為のポイントを社会保険労務士がわかりやすく解説しました。

任意継続被保険者が傷病手当金をもらえるケース

任意継続被保険者が傷病手当金をもらえるケース

退職後の傷病手当金の継続受給+任意継続被保険者

  • 任意継続被保険者の期間中に発生した傷病につきましては、傷病手当金はもらえません。しかし、任意継続被保険者になる前の在職時代(健康保険一般被保険者時代)に発生した傷病による傷病手当金を、退職後も(一般被保険者資格喪失後も)継続して受給し続けることはOKです。
    • 任意継続被保険者が傷病手当金をもらえるケース
      任意継続被保険者が傷病手当金をもらえるケース

    • 任意継続被保険者が傷病手当金をもらえないケース
      任意継続被保険者が傷病手当金をもらえないケース

別々の会社だが、連続して1年以上加入しているケース

  • このケースでもOKです。
    会社が異なっても連続1年以上のケース)

任意継続被保険者となるメリット

メリットは、家族を被扶養者として加入させることができること。

保険料は会社員時代の2倍ですが、保険料のMAX.があります。

  • 会社に勤めていた時代は、会社が保険料の半分を払ってくれていましたが、任意継続被保険者の場合には原則、お勤めしていた時代の2倍の保険料を払わねばなりません。
  • 任意継続被保険者の保険料は、退職時の標準報酬月額と自分の加入している保険者の平均標準報酬月額(協会けんぽの場合は30万円)とを比較して、低い方の額を採用します。協会けんぽの例で説明しますと、お勤めしていた時代の標準報酬月額(退職時の標準報酬月額)が32万円の場合、この方の任意継続被保険者としての標準報酬月額は30万円となり、この額を元に保険料が計算されます。
    ※健康保険組合の場合は、健康保険組合ごとに任意継続被保険者の標準報酬月額の最高値(MAX.)が決められています。
    • 保険料は、
      • 健康保険料(40歳未満)
      • 健康保険料+介護保険料(40歳以上65歳未満)

住所を管轄する健康保険協会又は加入していた健康保険組合で手続き

  • 任意継続被保険者となる手続きは、自分の住所を管轄する健康保険協会又は自分が加入していた健康保険組合でします。書類を郵送することによる手続きもOK。
    • 健康保険組合に加入していた従業員さんが任意継続被保険者として協会けんぽに加入することはできません。
    • 協会けんぽに加入していた方が健康保険組合に任意継続被保険者として加入することはできません。

加入手続きは退職日の翌日から20日以内

任意継続被保険者が資格を喪失するケース

 任意継続被保険者の資格を喪失すると、被扶養者(ご家族)が居る場合は、被扶養者の資格も喪失しますので、ご注意願います。本体の任意継続被保険者が資格を喪失するので、被扶養者も資格を喪失します。一蓮托生です。

  • 任意継続被保険者の資格取得日から2年を経過した日の翌日。
  • 第1回目の保険料を納付期限までに納付しなかった場合。
    • この場合は、最初から任意継続被保険者となりません。
  • 納付期限までに保険料を納めないと、納付期日の翌日に任意継続被保険者の資格を喪失します。
  • 任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を保険者に申し出たケース
    • 資格喪失の申出が受理された日の属する月の翌月1日に任意継続
      被保険者の資格を喪失します。
    • 「資格喪失の申出が受理された日」とは、具体的には、全国健康保険協会・健康保険組合等の保険者ののポストに、「任意継続被保険者資格喪失を希望する内容が記された書面」が到達した日です。
    • したがいまして、到達主義です。例えば、下の様になります。
       令和6年8月20日に、全国健康保険協会・健康保険組合等の保険者のポストに、「任意継続被保険者資格喪失を希望する内容が記された書面」が到達した場合は、令和6年9月1日に任意継続被保険者資格を喪失しますので、令和6年8月31日までは任意継続被保険者のままでいられます。

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