傷病手当金をもらうための条件・もらえる期間、退職後も継続して受給する為のポイントを社会保険労務士がわかりやすく解説しました。

よくある質問

当事務所が受けてきた相談の中で、頻度の高い質問を記します。

在職中に傷病手当金手続をしていないと、退職後の傷病手当金は?

  • A.
     在職中に傷病手当金を申請していなくても、退職後の傷病手当金は受給可能です。御安心ください。傷病手当金の申請時効は、その日毎に2年間です。たとえば、平成28年6月10日に申請できるのは、「平成28年6月10日から過去2年分(平成26年6月11日までの期間分)までです。そして、退職後の傷病手当金を受給できるような形で退職することが必要です。
    つまり、退職後に手続きを開始して、傷病手当金をもらえば良いのです。 というか、在職最後の期間は退職後でなければ、申請手続きができません。なぜなら、医師は過去の期間しか「労務不能」の証明を記入してくれない(将来の期間については、「労務不能」の証明を記入してくれません)からです。
     退職後の傷病手当金とは、「資格喪失後の継続給付」といいます。本来なら、健康保険の一般被保険者資格を喪失したので、退職後の傷病手当金はもらえないところだが、一定条件をクリアーした人のみには傷病手当金を支給しますよ!!」ということです。
     では、退職後の傷病手当金をもらえるための一定条件は何かというと、以下の1から6の通りです。
  1. 退職日までに健康保険の一般被保険者期間が連続1年以上あること。※任意継続被保険者・国民健康保険加入期間・家族の被扶養者期間んは含みません。ただし、保険者(協会けんぽ・健康保険組合)が異なっていてもOKです。以下のようなケースは連続しているケースです。 

平成27年5月1日から平成27年11月30日 全国健康保険協会・東京支部
平成27年12月1日から平成28年5月10日 A健康保険組合

平成27年6月1日から平成28年2月29日まで B健康保険組合
平成28年3月1日から平成28年5月31日まで C健康保険組合

2.退職日が労務不能であること。
3.退職日の前日までに連続3日以上の「労務不能期間」があること。
4.退職日以前4日以上前に、申請する傷病についての初診日があること。
5.傷病手当金を受給した日からカウントして、1年6ヶ月が経過していないこと。
6.病院には毎月1回以上、通院(又は入院)していること。
 ※健康保険法には「毎月1回以上治療する必要があること」とは規定されていません。しかし、治療日があまりに少ないと、保険者(協会けんぽ・健康保険組合)側に対する印象が良くないです。
※詳しくはこちらをクリックしてください(当事務所のページです)。

在職中に傷病手当金を受給していない場合、退職後の傷病手当金は?

  • A.
     在職中に傷病手当金をもらっていなくても、退職後の傷病手当金は受給可能です。御安心ください。傷病手当金の申請時効は、その日毎に2年間です。たとえば、平成28年6月10日に申請できるのは、「平成28年6月10日から過去2年分(平成26年6月11日までの期間分)までです。
     要するに、退職後の傷病手当金を受給できるような形で退職すれば良いのです。そして、退職後に手続きを開始して、傷病手当金をもらえば良いのです。 というか、在職最後の期間は退職後でなければ、申請手続きができません。なぜなら、医師は過去の期間しか「労務不能」の証明を記入してくれない(将来の期間については、「労務不能」の証明を記入してくれません)からです。

具体例を記します。
 退職日:平成28年5月31日
 健康保険一般被保険者期間:平成27年4月1日から平成28年5月31日まで
 療養のために休んだ期間:平成28年5月1日から平成28年5月31日まで=給与の支払は一切無し。
 給与の締日:毎月月末
病院に通院した日:平成28年4月10日(初診日)、平成28年5月10日、平成28年5月31日

平成28年5月31日に病院に行って、医師により傷病手当金支給申請書(請求書)に記入してもらいます。
   ↓
被保険者記入欄を記入します。
   ↓
会社へ被保険者記入欄と医師記入欄を郵送します。
   ↓
会社が保険者(全国健康保険協会・健康保険組合等)へ傷病手当金支給申請書(請求書)一式、出勤簿コピー、賃金台帳コピーを郵送します(又は直接行って提出します)。

 平成28年6月1日以降の期間については、傷病手当金支給申請書(請求書)の被保険者記入欄を記入し、医師記入欄については医師に記入してもらい、事業主記入欄については白紙のまま、在職中に加入していた保険者(全国健康保険協会・健康保険組合等)へ傷病手当金支給申請書(請求書)のみを郵送します(又は直接行って提出します)。

★上記の方法の他に在職最後の期間と退職直後の期間を同時申請する方法があります。詳しくはこちらをクリックしてください。


在職最後の期間は有給休暇でしたが、この場合退職後の傷病手当金は?

  • A.
     在職最後の期間がすべて「有給休暇+公休日」だった場合でも、退職後の傷病手当金の受給要件(資格喪失後の傷病手当金の受給要件)をクリアーしていれば、退職後の傷病手当金は受給可能です。
     有給休暇期間分については「有給休暇の金額>傷病手当金の額」となるため(一般的には)、有給休暇の期間について傷病手当金を申請しても、傷病手当金はもらえません。しかし、在職最後の期間(退職日を含んだ期間)を申請しないと、退職後の傷病手当金はもらえません。
     よって、在職最後の期間が有給休暇の場合でも、在職最後の期間については傷病手当金を申請します。

具体例を記します。
 退職日:平成28年5月31日
 健康保険一般被保険者期間:平成27年4月1日から平成28年5月31日まで
 療養のために休んだ期間:平成28年5月1日から平成28年5月31日まで=この期間をすべて有給休暇で消化したため、給与が全額支払われた。
 給与の締日:毎月月末
病院に通院した日:平成28年4月10日(初診日)、平成28年5月10日、平成28年5月31日、平成28年6月10日、平成28年6月30日

平成28年6月30日に病院に行って、医師により傷病手当金支給申請書(請求書)に記入してもらいます。
   ↓
被保険者記入欄を記入します。
   ↓
会社へ被保険者記入欄と医師記入欄を郵送します。
   ↓
会社が保険者(全国健康保険協会・健康保険組合等)へ傷病手当金支給申請書(請求書)一式、出勤簿コピー、賃金台帳コピーを郵送します(又は直接行って提出します)。

 平成28年7月1日以降の期間については、傷病手当金支給申請書(請求書)の被保険者記入欄を記入し、医師記入欄については医師に記入してもらい、事業主記入欄については白紙のまま、在職中に加入していた保険者(全国健康保険協会・健康保険組合等)へ傷病手当金支給申請書(請求書)のみを郵送します(又は直接行って提出します)。



★上記の青囲みの方法は、在職最後の期間と退職直後の期間を同時申請する方法です。
会社と早く縁を切りたい場合には、有給休暇分を最初に申請します。 
 有給休暇期間分については「有給休暇の金額>傷病手当金の額」となるため(一般的には)、有給休暇の期間について傷病手当金を申請しても、傷病手当金はもらえません。しかし、在職最後の期間(退職日を含んだ期間)を申請しないと、退職後の傷病手当金はもらえません。
 よって、在職最後の期間が有給休暇の場合でも、在職最後の期間については傷病手当金を申請します。

具体例を記します。
 退職日:平成28年5月31日
 健康保険一般被保険者期間:平成27年4月1日から平成28年5月31日まで
 療養のために休んだ期間:平成28年5月1日から平成28年5月31日まで=この期間をすべて有給休暇で消化したため、給与が全額支払われた。
 給与の締日:毎月月末
病院に通院した日:平成28年4月10日(初診日)、平成28年5月10日、平成28年5月31日

平成28年5月31日に病院に行って、医師により傷病手当金支給申請書(請求書)に記入してもらいます。
   ↓
被保険者記入欄を記入します。
   ↓
会社へ被保険者記入欄と医師記入欄を郵送します。
   ↓
会社が保険者(全国健康保険協会・健康保険組合等)へ傷病手当金支給申請書(請求書)一式、出勤簿コピー、賃金台帳コピーを郵送します(又は直接行って提出します)。

 平成28年6月1日以降の期間については、傷病手当金支給申請書(請求書)の被保険者記入欄を記入し、医師記入欄については医師に記入してもらい、事業主記入欄については白紙のまま、在職中に加入していた保険者(全国健康保険協会・健康保険組合等)へ傷病手当金支給申請書(請求書)のみを郵送します(又は直接行って提出します)。

 

退職後は任意継続被保険者でなければ、傷病手当金はもらえませんか?

  • いいえ。退職後の傷病手当金は条件さえクリアーすれば、もらえます。任意継続被保険者ではなく、国民健康保険に加入しても、受給要件さえクリアーすれば、退職後の傷病手当金はもらえます。
     つまり、任意継続被保険者にならなくても、退職後の傷病手当金は受給可能です。ただし、任意継続被保険者になると、法定の受給期限(受給開始日から1年6ヶ月)にプラスして一定期間(1年とか6ヶ月とか)傷病手当金が延長される仕組み(延長給付制度)をとっている健康保険組合もあります(健康保険組合に加入されている方は、加入されている健康保険組合に御確認ください)。

退職後の傷病手当金と公的医療保険
 ※家族の被扶養者となりながら、退職後の傷病手当金を受給するケースについての詳しい解説はこちらをクリック


医師が傷病手当金申請書に記入してくれません。どうすれば?

  • A.
     傷病手当金や障害年金を申請する際には、医師との相性は非常に重要です。相性の悪い医師とは思い切って縁を切って、他の病院に転院するという方法も有ります。
     ただし、転院する場合、注意しなければならない点が有ります。それは、医師は初診日よりも前の期間については、傷病手当金支給申請書(請求書)に記入をしてくれません(転院前の医師の照会状を提出すると自分が診た患者の初診日よりも前の期間について、記入をしてくれる医師も居ます)。
     よって、以下の2つのパターンにより転院する方法があります。


    ●一時的に転院前の病院と転院後の病院との治療期間を重複させる方法

転院前と転院後の治療期間を重複させる。


●転院前の病院での最終診療日の翌日が転院後の病院での初診日となる方法

転院前の病院と転院後の病院の治療期間を連続させる。

A社に10ヶ月在籍。B社には3ヶ月在籍。退職後の傷病手当金は?

  • A.
     A社での健康保険被保険一般者期間が10ヶ月で、B社での健康保険一般被保険者期間が3ヶ月。そして、A社を退社した翌日にB社に就職しているとします。この場合、A社の被保険者期間とB社の被保険者期間は連続していますので、この場合の健康保険一般被保険者期間は連続13ヶ月です。つまり、退職後の傷病手当金の受給要件の一つをクリアーしています。
     退職後の傷病手当金の受給要件の一つに、「退職日まで連続1年以上の健康保険一般被保険者期間が有ること」というのがあります。このパターに該当するのは、たとえば、下の様なケースです。

「平成27年4月1日から平成27年9月20日まで:全国健康保険協会・大阪支部」
「平成27年9月21日から平成28年4月30日まで:全国健康保険協会・鹿児島支部」

「平成27年5月11日から平成28年2月15日まで:A健康保険組合」
「平成28年2月16日から平成28年5月15日まで:B健康保険組合」

「平成27年4月10日から平成27年10月25日まで:全国健康保険協会・埼玉支部」
「平成27年10月26日から平成28年4月27日まで:C健康保険組合」

「平成27年5月1日から平成28年1月30日まで:D健康保険組合」
「平成28年1月31日から平成28年6月24日まで:全国健康協会・千葉支部」

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